仮想通貨投資の始め方・買い方

一目均衡表の見方 – トレンドの方向性や転換点を把握しよう!

一目均衡表の見方 - トレンドの方向性や転換点を把握しよう!

株式やFXなどに代表される金融商品の売買のタイミングを探るのに、古くから多くの投資家たちは日々の価格の変化が一目でわかるチャートを用いて、テクニカル分析という手法を多用してきました。

毎日価格が変動しその値動きがチャートに示されるという点で、仮想通貨も他の金融商品と何も変わりません。
チャートが示す相場の動きや情勢を見切ることができれば、大きく収益を上げることができます。
そのため仮想通貨の取引で儲けたいと考えている人こそ、従来用いられてきた手法を学んでおく必要があります。

ここではテクニカル分析の中で、日本人が発明したテクニカル指標である一目均衡表についてご紹介します。
一目均衡表を見ての収益の上げ方についても説明しています。

一目均衡表とは

一目均衡表

一目均衡表は、昭和初期に一目山人のペンネームを持つ新聞記者・細田悟一によって発明されたテクニカル指標です。
細田は株式・商品市場担当記者としてえられた知見をもとに、一目均衡表を編み出し世界中の投資家に有益な情報を発信し続けました。

今では、一目均衡表は世界中で愛用されており、Ichimokuとして世界中の取引所の配信するチャートで確認することができます。
トレンド分析に有効なツールとして世界中で愛されています。

一目均衡表は、時間論・波動論・値幅観測論から成り立つ理論背景を持っています。
しかしながらここでは、実際に一目均衡表の使い方に関してフォーカスしてお伝えします。

一目均衡表が、他のテクニカル指標と最も異なるのは、未来の予測についてチャート上に描画できることです。
もちろん描画される数値は過去の価格から算出されています。

それでは、一目均衡表を形成する各名称を確認していきましょう。

一目均衡表の各名称と意味

過去の価格を未来に応用することで、視覚的に今後のトレンドが予測できるテクニカル指標として人気を博している一目均衡表の、チャートに描画される図線の名称と意味についてご説明します。

転換線

転換線は、一目均衡表の中で中間値を表しています。

転換線

転換線は、チャート上の過去9本のローソク足の最高値と最安値を2で割った値で、移動平均線などと同じように、直近の価格のトレンドを表しています。
この転換線が右肩上がりであれば、短期では上昇トレンドを形成していると見ることができます。

また、移動平均線と同じように、ローソク足が転換線より上にいるか下にいるかによってトレンドの勢いについても推し量ることができます。

基準線

基準線は、中期で見たときの直近の価格のトレンドを表しています。

基準線

基準線は、過去26本のローソク足の最高値と最安値を2で割った値です。

26本ものローソク足と平均値を多くの場合、基準線は横ばいでいることが多いです。
それだけに一度基準線が上昇もしくは下降した場合には、トレンドが動く画面として注意が必要になります。

基準線は、トレンドが形成された時に、押し目・戻り目を予想するときの参考になります。
一目均衡表の理論的背景である値幅観測論では、トレンドが形成され段階的に価格が変動して行く時には、反対方向への価格変動は過去の最値の半分であると言う考えがあります。

基準線はまさしく過去のローソク足の最高値と最安値の半分の直であるからこそ、市場ではポイントであると考えられています。

先行スパン1

一目均衡表は現在価格よりも右側の未来の部分にもチャートが描画され、将来価格の予測に役立てられています。

先行スパン1

先行スパン1は、 転換線と基準線の値を2で割った値をローソク足26本文右側へそのまま移動させて表示したものです。
短中期での中間ラインを示しています。

先行スパン2

先行スパン2は、52日間の最高値と最安値を2で割った値をローソク足26本先に表示したものです。
長期の中間ラインを表しています。

先行スパン2

なお、先行スパン1と先行スパン2で囲われた領域を雲と呼び、一目均衡表が最もユニークである未来の予測利用される情報を提供しています。

遅行スパン

遅行スパンは、ローソク足26本の終値をそのまま左へ移動して表示されたものです。

遅行スパン

一目均衡表の基本的な見方

1.転換線と基準線のクロス

転換線と基準線のクロス

転換線が下から上に基準線を突き抜けた場合は、好転と呼びゴールデンクロスのような買いのシグナルを発しています。

その逆も同様で、転換線が上から下に基準線を突き抜けた場合は、反転」といいデッドクロスのような売りの場面であることを示しています。

2.遅行スパンとローソク足の交差

遅行スパンを現在のローソク足が上に抜けたら上昇トレンドを形成していると判断でき、反対に下に抜けたら下降トレンドを形成していると見ることができます。

遅行スパンの好転

遅行スパン 好転

遅行スパンの逆転

遅行スパン 逆転

3.雲とローソク足の位置

先行スパン2の項目でも少し触れましたが、雲は先行スパン1と先行スパン2に囲まれた領域です。

雲

先行スパンはどちらも過去の最高値と最安値の平均値で表されています。
これをそのまま未来のチャートに当てはめていることから雲は、過去最も取引が行われた領域について表しています。

したがって雲は、レジスタンスエリアでありサポートエリアです。
過去のトレンドに反して大きく雲を外れて取引が行われることはないと言えます。

雲の外は抵抗帯

ローソク足が、雲の外にある時には雲は抵抗帯(レジスタンスエリア)として、価格の大きな変化を阻みます。

雲の上にローソク足がいる場合に、価格が下落してきたとしても雲の中までは価格が下落せず、雲に達したのを境に再び上昇することが予測されます。

反対に、雲の下にローソク足がいる場合に価格が上昇してきた時、雲の付近まで価格が上昇してきたとしてもその後再び下落することが予測されます。

雲の中はレンジ

現在のローソク足が雲の中にいる場合は、しばらくは大きな価格変動がないことが予測されます。

雲の中に価格がおさまっている 場合は、 市場の参加者もしばらく様子見をしています。
雲の中にローソク足がいる場合には、買いも売りもせず、保ち合いの相場が変化する時を虎視眈々と待ちます。

雲を抜けるとレンジブレイク

雲の中ではレンジです。
レンジにいるときは市場参加者も投資をすることができず、投資のエネルギーが蓄積されます。

それが突如として上下どちらの方向かに大きく価格が変動した場合には、即座に反応し大きな価格変動が追従します。
これをレンジブレイクと言います。

このタイミングを待って投資行動を起こすべきです。

一目均衡表の三役好転と三役逆転

一目均衡表を見て受け取れる最大のシグナルは買いのシグナルである三役好転と、売りのシグナルである三役逆転です。
三役好転の条件は以下の三つです。

  1. 転換線が基準線を上抜けし、基準線は横ばい
  2. 遅行線がローソク足を上向けする
  3. ローソク線が雲を上抜けする

この三つの条件が揃った時こそ、買いのタイミングです。

三役逆転成立条件はこの逆です。

  1. 転換線が基準線を下抜けし、基準線は横ばい
  2. 遅行線がローソク足を下向けする
  3. ローソク線が雲を下抜けする

なかなか見つけることができないシグナルであるからこそ、出たときは大きな投資のチャンスであるということを言えます。

一目均衡表は、将来価格を予想しており一目で見やすいということから世界中で愛用されています。
仮想通貨の売買のタイミングも一目均衡表が放つシグナルを捉えて行うことで、勝率が上がる投資効率が良くなることでしょう。