仮想通貨投資の始め方・買い方

移動平均線の見方 – 移動平均線で仮想通貨のトレンドを予測しよう!

移動平均線の見方 – 移動平均線で仮想通貨のトレンドを予測しよう!

仮想通貨の売買のタイミングを探るのに有効な情報を提供してくれるのが、チャートです。
テクニカル分析と呼ばれるチャートを用いた投資手法は、仮想通貨のみならず株式やFXでも多用されています。

テクニカル分析において、仮想通貨の価格が上昇している傾向にあるのか下落している傾向にあるのかを探るのによく用いられるのが移動平均線です。

ここでは、トレンドを的確につかみ、投資のタイミングをわかりやすくしてくれる移動平均線についてご紹介します。

移動平均線(単純移動平均線)とは

移動平均線は、一定期間の終値の平均値を線で結んでチャートに表したものです。

移動平均線

10日間の平均値であれば10日移動平均線、200日間の平均であれば200日移動平均線と呼ばれます。
トレンド系のテクニカル指標(価格が上昇傾向にあるのか下落傾向にあるのかを測るための指標)として最もよく用いられる移動平均線は、多くの投資家に愛用されています。

また、移動平均線は、ローソク足より遅れて表示されるのが特徴です。

ですが、大局的に見た時にはローソク足単独で見えてくる情報は、非常に局地的です。
移動平均線は、終値の平均値を表したものですから、相場が上昇しているのか、あるいは下落しているのかなどのトレンドをつかむのに適しています。

移動平均線を利用すると相場のトレンドが捉えやすくなる

移動平均線の具体的なことは、次の『移動平均線の使い方』の項目で詳しく説明しますが、移動平均線に注目することで相場のトレンドを捉えやすくなります。

市場に参加する投資家の多くは移動平均線を元にして投資の判断を下しているため、移動平均線自体が投資家心理に影響を与え、価格に変化を及ぼすということもまれではないためです。

ただし、移動平均線は、ローソク足と比較してトレンドをつかみやすい指標ですが、相場の急変化を反映させることはできないことを頭に入れておいてください。

移動平均線の使い方

それでは実際に移動平均線を用いて、どのように投資判断を下せば良いでしょうか。
ここでは移動平均線の使い方についてご紹介します。

1.ゴールデンクロスとデッドクロス

移動平均線を利用して投資のタイミングを見出す時には、普通一本だけではなく、短期と長期の2本を用いることがほとんどです。
もしくは、短期と中期、長期の3本を利用します。

この短期線と長期線が交わった箇所をクロスとよんでおり、売買のチャンスの目安となります。
どのように交差したかで、これから価格が上昇するのか下落するのかを判断できるのですが、それぞれゴールデンクロス、デッドクロスという名前がついています。

ゴールデンクロス

短い期間の平均線である短期線が、長い期間の平均線である長期線を下から上に突き抜けるのを、ゴールデンクロスとよびます。

ゴールデンクロス

ゴールデンクロスは、今後価格が上昇していくことを示すシグナルです。
レートが上昇していくのですから、ここで下す投資判断はズバリ買いとなります。

デッドクロス

ゴールデンクロスとは反対に、短期線が長期線を上から下に突き抜けるのをデッドクロスとよびます。

デッドクロス

デッドクロスが発生すると価格が下落していくことを表しています。
価格が下落していくのですから、このシグナルを発見した時には売りをするのが良いでしょう。

2.支持線(サポートライン)と抵抗線(レジスタンスライン)

移動平均線は、ゴールデンクロスやデッドクロスのように、直接投資判断を下すことができるシグナルを発見するのに役立つだけではありません。

マーケットの方向性を示すトレンドを視覚的に分かります。

それぞれのトレンドの中で、移動平均線が示す意味として、支持線(サポートライン)と抵抗線(レジスタンスライン)があります。

支持線(サポートライン)

上昇トレンド時において、 移動平均線は下値支持線として使うことができます。

支持線

上昇トレンドにおいても市場では、利益確定などで売り注文が入ることにより、一気に価格が上昇することはなかなかありません。
ある程度価格が上昇した後に、調整が入り幾分か下げた後、再び価格上昇に移ります。

この価格は下落している間、一体どこまで下落するのかということを判断するに移動平均線を、下値支持線とすることが多いようです。
下値支持線まで価格が下落すれば、市場の投資家たちもここから買い増そうとする、押し目買いの チャンスとなります。

ただし、下値支持線も万能ではありません。
上昇トレンドを形成しながら、下値支持線をわらずに前進してきたチャートでも、ある瞬間からローソク足が下値支持線を下回る瞬間が訪れます。
これをブレイクダウンと呼んでいます。
これまで継続してきた上昇トレンドが転換するかもしれないということを示しています。

このように下値支持線は投資家にとっては、いつ買いを入れるのか、判断する材料になっています。

抵抗線(レジスタンスライン)

一方で、価格が右肩下がりのチャートを形成する下落トレンド時においては、移動平均線は上値抵抗線となります。

抵抗線

下落トレンド時でも、上昇トレンドと同様に、一方的に価格が下落することはまれです。

上がったり下がったりしながら徐々に価格を下げていたのですが、一時的に価格が上昇する時に、どこまで上昇するのか推し量ることができるのが上値抵抗線です。

下落トレンドの中で一時的に出現する価格の上昇時に、売りを仕掛ける戻し売りで投資家は収益を上げることができます。

ずっと継続してきた下落トレンド時にあっても、上値抵抗線を上回るような価格上昇が見られた時には、投資家にとっては買いのチャンスです。
ブレイクアップと呼ばれるこのシグナルが現れた時には、下落トレンドの転換点になる可能性を秘めています。

とはいえ、すぐさまトレンドが転換し上昇トレンドになると判断するのは危険です。
そのまま横ばいで大きな価格変化が起きずに継続することも考えられます。

ひとまず買いや売りなどのポジションを閉じておくのが良いでしょう。

200日移動平均線とその重要性

日足チャートでは、中長期でのトレンド把握のために200日移動平均線もよく見られています。
200日というのは1年間の休日を除いた金融機関の営業日にあたります。

200日線

チャート分析の第一人者であるグランビル氏も、200日移動平均線が最も信頼性の高い支持線(サポートライン)と抵抗線(レジスタンスライン)であると述べています。

中長期の投資を考える際には、この移動平均線を見て投資判断をしている投資家がいるのだという想像力を働かせることも重要です。