仮想通貨投資の始め方・買い方

気になる仮想通貨を購入する場合には時価総額をチェックしよう!

気になる仮想通貨を購入する場合には時価総額をチェックしよう!

仮想通貨に投資する時、何を基準に銘柄を決めていますか?

SNSそれともブログ?

もちろんSNSやブログで情報を集めるのも重要なことですが、自分でも何か基準を持っていないとそのような情報源が正しいのか嘘なのかもわかりません。
このような場合に役立つ指標の1つとして仮想通貨の時価総額というものがあります。

本記事では、仮想通貨を購入する場合に便利な時価総額について、その重要性や注意点、さらに時価総額をチェックできるサイトについて解説します。

この記事でわかること
  • 仮想通貨の時価総額の意味がわかる
  • 時価総額の重要性がわかる
  • 仮想通貨の時価総額をチェックできるサイトがわかる

そもそも時価総額とは

もともとは、株式投資の言葉ですが、仮想通貨の世界でも利用されています。

仮想通貨の時価総額

仮想通貨の時価総額とは、仮想通貨の現在価値のことで、その注目度を図る指標として利用されます。
具体的な計算方法は次の通りです。

仮想通貨の時価総額 = 総発行量 × 市場価格
ちなみに株式投資の場合は、発行済株式数×株価で計算します。

たとえばビットコインは、2018年6月現在、総発行量は約1,700万枚、1BTCあたりの市場価格は約72万円なので、この場合、時価総額は約12兆円となります。

(総発行量)1,700万枚 ×(市場価格)72万円=12兆円

計算式だけを見ると、通貨の発行量を増やせば時価総額も上がるように見えますが、そうではありません。
仮想通貨は需要と供給のバランスで価格を形成するため、発行量を増やせばインフレ状態になり、1枚あたりの価値が減少します。

したがって時価総額が大きい通貨とは、発行量に対し需要も高い通貨、つまり人気がある通貨ということになるのです。

仮想通貨の時価総額を確認する重要性

時価総額には、人々の期待値が現れます。
つまり時価総額が高い仮想通貨ほど、多くの人が「将来性のある仮想通貨だ」と考えている場合が多いのです。

仮想通貨の時価総額の重要性

また、時価総額が高い仮想通貨には、リスク回避の面でもメリットがあります。
仮想通貨は、仮にその銘柄を保有している人が少数である場合、その少数者の意思で価格操作を行うことが可能です。

しかし、時価総額が高い仮想通貨の場合、通常より多くの人間が保有していることが想像できます。
多くの人間が保有していれば、その分、少数者による価格操作のリスクは軽減されます。

さらに時価総額が高い仮想通貨は、多くの人がその価値を信じて買い支えている状況であるとも言え、明日突然価値がなくなるというリスクも低いと言えるのです。

初心者トレーダーやなるべく暴落リスクの低い銘柄でトレードしたい人は、時価総額ランキング20位圏内くらいの銘柄からチャレンジするとよいでしょう。

仮想通貨全体の時価総額をチェックすることで市場の盛り上がりがわかる

仮想通貨全体の時価総額とは、各銘柄の時価総額の合計額です。
仮想通貨全体の時価総額をチェックすると、仮想通貨全体のトレンドが見えてきます。

2017年開始時の仮想通貨全体の時価総額は数兆円でした。
当初は10兆円が限界ではないかと言われていましたが、2017年12月には30億円を突破、2018年1月には一時約90兆円をマークし、この時期に多くの銘柄が短期間で2倍以上の高騰を見せたのです。

しかし、さすがに90兆円は傍目から見ても上がりすぎで、同月中、全体の時価総額はすぐに半値まで急落してしまいました。

つまり仮想通貨全体の時価総額が上昇すると、ほとんどの銘柄が上げ相場となり、低ければその逆ということが言えます。

これを逆に捉えると、たとえば一つの銘柄が値上がりを始めたとき、仮想通貨全体の相場を見ることで、それが仮想通貨全体の上げ相場に引っ張られているのか、その銘柄だけの傾向なのかも検討をつけることもできます。

もし草コインが、全体相場に反して突然上昇した場合は、仕手による価格操作の可能性もあるため安易に便乗しないという判断もできるのです。

時価総額だけを信じるのは危険な場合も

時価総額を見て投資すれば損をしないかというと、そういうわけではありません。

たとえば2017年から増加しているICOトークンの一部には、資金調達だけ行い、実際には何も活動しない詐欺案件があることが確認されています。

ico

詐欺案件の中には取引所に上場して、さらに資金を膨らませている場合もあります。
つまり、時価総額が高い=詐欺ではないとは言い切れないのです。

また、時価総額の高さだけでは測れないリスクも存在します。
それが、総発行量と市場供給量です。

市場供給量とは、総発行量のうち市場に流通している量を指します。
つまり自由にトレードされている量ということです。
市場供給量=総発行量の通貨も多いですが、中には、市場供給量と総発行量に差がある通貨があります。

総発行量と市場供給量の差は、運営側があえて市場に流さない場合などが多いのですが、問題は流さない理由です。
もし極悪な運営者が存在し、自社の仮想通貨の多くをホールドしている場合、一般投資家の資金を食い物にして利益を独り占めすることができてしまいます。

方法は、上場前に総発行量の多くをホールドし、上場後に価格が上昇したところで一気に売りに出すだけです。
もちろん極端な例えではありますが、理論上は可能なのです。

一方、すべての仮想通貨を市場に放流している銘柄の場合は、もし大口の売りが行われ、価格が崩壊し始めたとしても、運営側は何もできないという状況が考えられます。
時価総額だけでは見えない、こうしたリスクもあることを知っておきましょう。

リップル社の場合

ちなみにリップル社は、運営側のホールド分を自由に市場に流さないことを公約しています。
現在約1,000億XRPが発行されている仮想通貨リップルですが、リップル社は、保有する630億XRPのうち約9割を、期限付きで市場に流さない仕組みです。

xrp-ripple

リップルは、既存の金融機関と提携し、国際間決済システムを構築することを目指す明確なビジョンのある仮想通貨です。
おそらくこの取り決めは、価格を安定させることや、リップル社による価格操作への懸念の払拭を図ったものでしょう。

仮想通貨の時価総額がチェックできるサイト

最後に、仮想通貨の時価総額ができるサイトをご紹介します。

CoinGecko

CoinGeckoは、「360度の視点から仮想通貨を評価する」というコンセプトの仮想通貨のランク付けサイトです。
時価総額以外に、流動性、開発アクティビティ、コミュニティ、注目度で総合評価する仕組みになります。
以下はそれぞれの項目の解説です。

  • 流動性
  • 市場シェアなどを図る指標です。
    数多くの取引所で広く取引されていることで、そのコインの潜在的な成長性を図ることを目的としています。

  • 開発アクティビティ
    各コインの開発活動の活発性を評価するものです。
    開発者がメンテナンスしていないコインは将来性が薄いため、このようなコインが低く評価される仕組みとなっています。

  • コミュニティ
    コミュニティとは、RedditやFacebookなどを参考に、その銘柄のコミュニティの強さを図る指標です。

  • 注目度
    注目度とは、検索エンジンやウェブでの注目度を図る指標になります。

これらの評価項目から、CoinGeckoでは、将来性まで含めた総合順位を付けてくれていると言えます。
したがって、長期保有用の銘柄を探す時に用いるとよいでしょう。

また、CoinGeckoはアカウント登録を行うことが可能で、登録すれば、保有している銘柄リストも保存できます。
サイトは日本語表示に切り替えられますし、市場価格の通貨単位も、米ドルから円や仮想通貨に切り替えることが可能です。

CoinMarketCap

CoinMarketCapは、仮想通貨の時価総額ランキングサイトです。
ランキングのトップ画面では、時価総額、価格、取引量、市場供給量等を一覧表示してくれます。
CoinGeckoと同様に、日本語切り替え、通貨単位の表示切り替えが可能です。

また、自分の好きな銘柄を「ウォッチリスト」に登録することで、通常のランキングとは別に、自分のリストでランキングも作ることもできます。

さらに、「Biggest Gainers And Losers」では、すべての銘柄のうち、価格上昇率が高かったものと低かったものを、1時間、24時間、1週間の区切りでランク付けしてくれる機能です。

このランキングでは見たこともない銘柄がよく並ぶため、時々、気になる銘柄を検索してみると、自分が知らないところで話題になっている情報を掴むことができます。

詐欺コイン情報も含めて参考となるため、オススメ機能です。

仮想通貨の時価総額について紹介しました。
自分の持っている仮想通貨、もしくはこれから買おう思っている通貨があったら時価総額を確認してみましょう。

また、時価総額だけでなく、仮想通貨チャートの見方もあわせてチェックすることでより戦略を立てやすくなりますよ!