仮想通貨投資の始め方・買い方

仮想通貨ライトコイン(Litecoin/LTC)の特徴・将来性

ライトコイン

ビットコインイーサリアムといったメジャー通貨の流行とは裏腹に、仮想通貨におけるスケーラビリティやセキュリティが問題視されています。
それらの問題を解決するために数多くのアルトコインが開発されていますが、ライトコインもそのひとつです。

今回は、ライトコインの特徴や将来性をまとめて紹介したいと思います。

ライトコインとは

ライトコイン(Litecoin)は、通貨をLTCで表記する比較的メジャーなアルトコインのひとつです。
数多くの取引所で取引されており、国内の取引所でも広く取り扱われています。

ライトコインは、2011年10月にリリースされた比較的歴史のある仮想通貨です。
ビットコインを金とするならば、ライトコインは銀を目指すというのが開発のコンセプトで、ビットコインよりも実用的で流通させやすい形を目指しています。

現在のビットコインは送金詰まりやハッキングの危険性、マイニングの複雑化など様々な問題を抱えているので、ライトコインによる改善の余地は十分にあります。

また、ライトコインの開発は、Charlie Lee(チャーリー・リー)と呼ばれる人物により考案され、現在では、ライトコイン財団という団体によって牽引されています。

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ライトコインの特徴

ライトコインがビットコインの問題を解決するために開発された仮想通貨ということは紹介しましたが、実際にどのような特徴を持っているのでしょうか。

ひとつずつ以下で紹介したいと思います。

ライトコインの発行枚数と発行枚数上限

ライトコインの発行枚数と発行枚数上限は次の通りです。

発行枚数 発行枚数上限
約5,700万枚(2018年6月時点) 8,400万枚

Segwitの導入

Segwitとはブロックチェーンのデータ処理効率を上げるための新しい技術です。
爆発的な流行の影響で、多くの仮想通貨がスケーラビリティの問題を抱えている中、ライトコインはSegwitによる解決を目指しています。

ブロックチェーンのひとつひとつのブロックには格納できるデータの容量が1MBと決まっており、その大きさは3000取引分と言われています。
ビットコインであればブロック生成までに10分程度かかりますので、ビットコインのブロックチェーンでは10分間で3000取引しか処理できないということになってしまいます。

一見、処理件数は多いように見えますが、決済通貨としての普及を目指す仮想通貨であればもっと効率良い処理方法が必要になります。

ちなみにクレジットカードは、1秒間で2000取引の処理能力があると言われています。
Segwitは、データサイズを圧縮することでひとつのブロックに入る取引数を増やすことで取引の処理能力を向上させます。

ライトコインは、マイナーの投票によるアップデート項目の決定を行なっており、マイナーの75%以上の賛成で可決されるようになっています。
Segwitは2017年4月末にマイナーによる十分な投票を獲得し、導入が決定、5月11日にアクティベートされています。

PoW

ライトコインのコンセンサスアルゴリズムはPoW(プルーフ・オブ・ワーク)を採用しています。
PoWなので、基本的構造はネットワークに参加するマイナーのコンピューターリソースに依存するビットコインと変わりません。

中央管理者や実質的な支配者が存在する類の仮想通貨とは違い、非中央集権を維持することを理念と掲げています。
その点では、保有する通貨数や機関によって評価が依存するPoSなどよりも、透明性の高い取引承認ができるPoWが適していると言えます。

送金速度がビットコインより速い

ブロックチェーンでは、ある程度まとめてデータ処理が行われるので、送金時間はブロック生成の間隔に依存します。
ライトコインのブロック生成の時間は2分30秒で、ビットコインが約10分なので4倍の処理速度で送金を行うことができます。

ライトコインが高速でデータ処理を行うことができる理由は、優れたマイニングの難易度調整機能がひとつの要因となっています。
ライトコインのマイニング難易度調整機能は、約3日に一回調整されるようになっており、ブロック生成が平均で2分30秒を下回ると難易度が上がり、2分30秒を上回ると難易度が下がります。

アトミックスワップ

アトミックスワップとは、信頼できる第三者を建てなくとも、当事者間での保証された取引を実現するための機能です。
個人間の取引では、一方の持ち逃げなどがネックとなっており、実社会では仲介人や仲介企業を通して取引が行われています。

例えば、インターネットオークションなどもプラットフォームを提供する企業などが契約違反など無いように保証しています。

仮想通貨においても個人間での利用が想定されるだけに対応が必要でしたが、ライトコインはアトミックスワップを導入することで個人間の利用を促しています。

ライトコインの将来性

上記のような特徴を持ったライトコインですが、この通貨の将来性は現時点でどのように見えているのでしょうか。
特徴を踏まえて考察してみたいと思います。

ビットコインの流行以降、ビットコインやイーサリアムから派生した新しいアルトコインが続々と誕生している中、ライトコインは仮想通貨市場で以前高い位置を保っています。

人気のない仮想通貨の場合、上場廃止などになるリスクを抱えることもありますが、ライトコインは開発も継続されており、コミュニティも活発な動きを見せているのでその心配は薄いと言えます。

ライトコインの直近の動き

人気の高いライトコインですが、直近ではどのような動きを見せているのでしょうか。
以下でいくつか紹介したいと思います。

開発者のチャーリー・リーがライトコインを全て売却

ライトコインの生みの親として知られているチャーリー・リーは、マサチューセッツ工科大学で博士号を獲得し、Googleにも6年間勤務したスーパーエリートです。

そのリー氏が、2017年の12月に保有していたライトコインを全て売却したというニュースが流れ一部コミュニティで話題となりました。

リー氏は、売却の理由をライトコインのシステム上の公平性を保つための措置だと語っています。

特定の投資家や団体が多くの通貨を保有することは、ライトコインのコンセプトのひとつである非中央集権に反するので、リー氏の保有通貨の売却によって公平性が増したという見方もあります。

LitePayの中止

LitePayとは、仮想通貨を利用したデビットカードサービスです。
従来のカードサービスと違うところは、決済手数料の安さで、クレジットカードの手数料3%が店側の負担になっているのに対して、LitePayは1%と格安です。

ライトコインは、2018年2月より、LitePayでの決済通貨として利用できるようになり、小売店での普及が期待されていました。

しかし、3月に入りLitePayのプロジェクトが終了することが発表されました。
ライトコイン財団とLitePayは別団体で、LitePay側の事業を継続させるための資金不足が理由のようです。

一部では、LitePayの事業継続に使われるはずの資金が、不正に使い込まれたのではと噂されていて、ライトコイン財団のリー氏もLitePayへのガバナンスの甘さを認めるような発言をしています。
どちらにせよ良いニュースではないことは確かです。

ライトコイン創業者リー氏が銀行の株を取得

2018年7月、ライトコイン財団のリー氏が、ドイツのWEG銀行の株を約10%取得しました。
これにより、銀行への知識・技術提供を行うようです。

国内でライトコインが購入・取引できる主な取引所


ライトコインの価格遷移